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大宮地域の民話 第10話:酒の好きな甲斐守

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第10話:酒の好きな甲斐守
   
鎌倉時代のこと、北塩子に横山甲斐守蔵人という武士が、立派な館を構えて住んでいました。甲斐守は武道にすぐれ、村人たちの信望も厚く、「お館様」と慕われておりました。しかし、酒好きのため、失敗することもあったのです。 「おらが村のお館様、情深くて武術もすぐれたお人で申し分ねえ。だが大酒飲むのが玉にきずだなあ。」 あるとき、村の中の太兵衛という家でむこ取りの婚礼がありました。甲斐守も招待され、村の人たちのすすめによって大いに酒を飲み、大いに歌って帰りも遅くなりました。人びとは心配して泊まっていくようにすすめましたが、酒の威勢がついている甲斐守は、聞き入れません。 「間違いでも起こさねばいいが。」 みんな心配していました。 甲斐守はわが家と思われる方角に向かって、田であろうが畑であろうが、おかまいなしにどんどん歩きはじめました。そこへ同じ北塩子にすむ大越伊予守が通りかかったのです。伊予守は、先を急いで帰る途中、田の中で何やらごそごそと音がするのを聞きました。 「はて、この夜ふけにおかしなことだ。」 怪しいと思い、もし狐か狸などなら、一刀のもとに切り伏せようと闇をうかがっておりました。そして大声で聞きました。 「そこにいるのは誰だ。」 田の中でごそごそやっていた甲斐守は、「甲斐じゃ、甲斐じゃ。」と、繰り返して言いました。 伊予守は、「さては横山甲斐守が、また酒に酔って歩いているな。よしひとつからかってやろう。」こう思って、歌をもって呼びかけたのです。
酒の好きな甲斐守
貝(甲斐)なれば川や浜辺にすむものを田にすむ貝は、田螺なるらん ややしばらくして甲斐守から歌が返ってきました。 ながらくに 神に仕えし甲斐(貝)ありて 田の神様としばし遊べる 甲斐守は神官でもあったのです。 こうして二人は歌をうたい合い、笑いながら別れたということです。
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